藤太郎という鉄砲の名人(注1.)が領主より賜った金銀の弾丸で怪鳥(美しい鳥であったともいう)を撃った。藤太郎の放った弾は怪鳥の脚に当たったが、仕留めることは出来ず怪鳥はいずこへともなく消え去った。 怪鳥の祟りであろうか、その後、藤太郎は病を患ってしまい治らず苦しんでいた。そこで湯治のため有馬温泉を訪れた。 宿で隣の部屋の客と親しくなり、いつしか話を交わすようになっていた。 隣の部屋の客が言うには、足を傷めたため、その治療にと有馬温泉を訪れているとのことだった。 藤太郎は、怪鳥を撃ったせいで病を患ったことを話すと、突然客はかつて藤太郎が撃った怪鳥へと姿を変え、さらにその姿は大天狗となった。 怪鳥の正体は箕面山(大阪府箕面市)の大天狗だった。 大天狗は藤太郎を睨み付けるといずこへか飛び去って行った。 その数日後、藤太郎は死んでしまった。
摂津箕面山には、後に役小角(えんのおづぬ)に仕えた前鬼、後鬼という人を喰らう鬼の夫婦が棲んでいたという。
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