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新潟市西区の西霊園の傍らに「どんち池」(ドンチ池)という珍しい名前の池がある。
どんち池は新潟に26ある砂丘湖(注1.)のひとつで、新潟の「潟」の名前の由来にもなった湿地の一つといわれている。 名前の由来は諸説あるが、「論地」(ろんち)から来ているのではないかと言われている。論地とは、土地や水の権利を巡り争われた場所のことを「論地」と呼び、江戸時代、この池は赤塚村と内野村との水争いの舞台となったことからこの名前が付いたといわれている。 この池には他にも、尼池、論地池(ろんちいけ)、呑池(どんち)、グランド池とも呼ばれている。 尼池という名前は、かつて中権寺(ちゅうごんじ)集落(新潟市西区中権寺)に尼寺があり、その傍らにあった池ということで尼池と呼ばれたという。尼寺の名は中宮寺(なかみやでら)、或いは中権寺(ちゅうごんじ)といい、延享2年(1745)、板井村の門兵衛という人が夢の知らせでどんち池の側の尼池山付近を掘ったところ甕(かめ)が出てきた。この甕には「長寛2年(1164)、中宮寺、鋳師二輪忠成」等と書かれていた。 また、この尼寺から滴り落ちた雨が集ってこの池が出来たという伝説もある。 この尼寺の尼僧がこの池に身を投げたという話や、この池の主と言われる大きな亀がここで遊んでいた村の子供を呑み込んでしまったという話があり、人を呑み込む池ということから「呑池」(どんち)と呼ばれるようになったという話もある。 この池には河童が棲んでいたという昔話があり、『高志路』4期33号に収められている「『蒲原低湿地帯』のあれこれ(12)」には、ドンチ池の河童は手紙に化けて子供を水に引き込んだという話が書かれており、ドンチ池の名称は、“ドチ”や“ガメ”という河童の異称から来たものかもし知れないとある。
河童(妖怪)の話とは少し違うが、どんち池は昔から幽霊や人魂の話があり、近年も心霊スポットとして様々な噂があるようだ。
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