すねむしり


すねむしり 夜道で人を転ばせる妖怪のひとつに、香川県に「足まがり」(香川県高松市屋島西町、同丸亀市綾歌町、同仲多度郡琴南町(現 仲多度郡まんのう町)、同大川郡石田村(現 さぬき市)など)という妖怪の話がある。これは、夜道を人が歩いていると、いきなり綿のようなものが足元にまとわりついてきて、転ばせるのといわれている。また、同じような種類の妖怪として、山道を歩く人の足元に転がって来て噛み付いたり、地面を転がりながら人を追いかけてくるといわれる「槌転(つちころ)び」(鳥取県東伯郡小鹿村(現 東伯郡三朝町)、島根県安来市中津)、地面を転がって来て出会い頭に人を転ばせる「タテクリカエシ」(高知県幡多郡、宮崎県東臼杵郡西郷村(現 東臼杵郡美郷町))、夜道を歩いている人の足に纏わりつくと言われる「すねこすり」(岡山県小田郡、同井原市七日市町、同上房郡有漢町(現 高梁市)など)や「玉のようなもの」(群馬県利根郡糸之瀬村(現 利根郡昭和村))といった妖怪の話がある。

そんな人を転ばせる妖怪の伝承のひとつとして、“信州の若旦那”様が祖母様よりお聞きした話として長野県の佐久穂町(南佐久郡佐久穂町)に伝わる「すねむしり」という妖怪についてご投稿を頂いたので、ここに紹介させて頂く。

私の田舎は長野県の佐久穂町というところです。小さい頃田舎で祖母から「すねむしり」という話を聞いたことがあります。
そこかしこに街灯があるような今とは違い、夜ともなると田舎の道は月明りだけが頼り、誰かに鼻をつままれても分からないほど真っ暗でした。
そんな真っ暗な田舎の道を歩いていると、いきなり何者かに足をひかっけられ転ぶことがあったそうです。これは「すねむしり」という妖怪が人間のすねの肉をむしり取って食べようとするためだといわれてました。
転んですねにケガをしていたら、「明日のすねは肥えててうまかろう」と言わなければいけないと言われました。

2024.08.29 寝子様(@nekoippaineru)に「すねむしり」を描いて頂きました。(2024.08.30 掲載)
この場をお借りして、お礼申し上げます。

伝承地 : 長野県南佐久郡佐久穂町

信州の若旦那様よりお聞きした話 / 2009年

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