生活・行為
■ 足 癖
・ 足癖が悪いと火事になった時に足が動かず逃げられなくなる。
■ 嘘泣き
・ 噓泣きをすると親の死に目に会えない。
・ 噓泣きをすると親が早死にする。
■ 裁 縫
・ 服を着たまま針を使う時(綻びを縫う、ボタンを付けるなど)は「脱いだ」と言わないといけない。(祖母、母から聞いた話)
・ 服を着たまま綻びを縫うと着物がなくなる。
備考:
服を着たままで縫物などをしてもらう時は「脱いだ、脱いだ、脱いだ」と三回唱えるという地方もある。
衣類を身に着けたまま針やはさみを使うことは危ないため、針仕事をする人が自分自身に注意を促すためにそのように言ってもらうといった話や、亡くなった人に死装束を着せる時に(装束を)着せたまま縫うことがあるため、生きている人に同様の事をするのは縁起が悪いためとされる。
■ 写 真
・ 三人で写真に写ると真ん中の人が早死にする。(※1)
・ 写真を多くとられた人は影が薄くなる。(※2)
備考:
※1 日本に写真が入って来た江戸時代末期、カメラで写真を撮られると魂を体内から吸い取られてしまうと信じられていた。
当時のカメラの性能は今とは比べ物にならないほど低かったため、三人で並んで写真を撮ると中央の人にピントが合い両端の人がボケてしまう。そこで、よりはっきりと写っている人がより強く魂を吸い取られていると考えた事によるという。また、三人で撮影する場合、昔は年長者を敬い(年長者を)真ん中にした。そのため往々にして「真ん中の人=年長者」が一番先に亡くなるためこのような俗信が出来たという話もある。
三人で並ぶとき、バランスを考え一番身長の高い人を真ん中にするため、一番真ん中が高く飛び出したその形が卒塔婆を連想させるためだという話もある。
※2 日本に写真が入って来た江戸時代末期、カメラで写真を撮られると魂を体内から吸い取られてしまうと信じられていたためこの様な話が出来たと思われる。
「影が薄くなる」という言葉の意味が、生気が無くなる、存在感が無くなるという比喩的表現なのか、物理的に影が薄くなるという事なのかについては定かではない。(個人的には前者だと思うが)
■ 食に関するもの
・ お皿を回しながら食べるとお嫁に行けない。
・ おたまに直接口を付けて味見をすると口が裂ける。
・ 急須の蓋をしないままお茶を淹れてはいけない。(※3)
・ ご飯を(お茶碗に)一回でよそってはいけない。(※4)
・ ご飯をしゃもじから直接食べるとお嫁に行けない。
・ 菜箸で直接食べると口が大きくなる。
・ 食事中に席を立って歩く子はお嫁に行けない。
・ 鍋から直接食べると口が裂ける。
・ 鍋から直接食べるとできものが出来る。
・ 箸で茶碗を叩くと貧乏神が来る。
・ 箸で茶碗を叩くと鬼が来る。
・ 箸で茶碗を叩くと餓鬼が来る。
備考:
※3 亡くなった人にお茶を淹れる時は急須に蓋をしないことから、生きている人に同様の事をするのは縁起が悪いためとされる。また、転じて、相手に早く死ねと言っていることになるためという。
お墓参りの時に薬缶に蓋をしないことから、急須に蓋をしないでお茶を淹れることも同様の事として縁起が悪いとされたともいう。
※4 ご飯を一回でよそうことは、「一膳飯」「一匙飯」といって、仏壇に供える仏飯や、御通夜の時に、御遺体の枕元に供える枕飯と同じため、縁起が悪いとされる。
■ 先 髪
・ お盆に頭(髪)を洗ってはいけない。
■ トイレ
・ トイレで歌うと音痴になる。
・ 裸でトイレに入ってはいけない。(母から聞いた話)(※4)
・ 裸でトイレに入ると体が臭くなり、臭いが取れなくなる。(※4)
備考:
※4 トイレには厠(かわや)の神様、烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)がいると考えられており、裸でトイレに行くことは神様に対して失礼に当たるため。
■ 病 気
・ 肺結核には石油を飲むとよい。
備考:
現代の様に医療が発達しておらず有効な治療薬や治療方法の無かった時代、結核は死の病と恐れられていた。石油が結核菌を殺す作用があるという噂があり、肺結核には石油を飲むとよいという俗信がまことしやかに語られたことがあった。
勿論、その様な事をすると死に至る可能性がある。
医学博士高杉年雄氏の随想(和44年6月25日)の冒頭に「30年程前、結核に効く薬のなかつた頃、肺にいる結核菌を殺そうとして石油を飲むものが現われて困つたことがある。」と書かれている。
石油やガソリンをコップ一杯飲んだ場合、肉体を構成しているタンパク質が溶解し炎症を起こして死に至りと言われている。人間における灯油の推定致死量は90~120ml、ガソリンの最小致死量は10~50mlと言われている。
■ 服 薬
・ 薬は東を向いて飲む。
備考:
東は日が昇る方位である点から、成長、繁盛、生、復活などの意味や象徴とされる事がある。
宮中で屠蘇を飲む時は年少の者から順に東を向いて飲むことが習わしとなっている。
これらに何か関係があるのか。