笠石地蔵
吉馬(よしま)集落の真ん中を走る県道(144号)沿いの田圃の中に、地面から生えたような高さ2mほどの石が立っている。その根元は地中深くまで続いており、大きな岩盤になっているといわれている。道路沿いには「笠石地蔵(笠石さん)」と書かれた東条川疏水ネットワーク博物館の道標が立てられており、水資源の歴史を伝える同博物館の貴重な展示品の一つとして紹介されている。「東条川疏水ネットワーク博物館構想」とは、平成24年3月、兵庫県が地域全体で東条川疏水について学び、地域の財産として活かしこれらを次世代に繋いで行くため策定した。 笠石は、丁度人間の頭と肩のような感じで段が付いていて、てっぺんには小さな突起が加工されている。 地元では「笠石」或いは「笠石さん」、「笠石地蔵」と呼ばれ、昔から日照りが続くと、この石に笠石を被せて雨乞いをする風習が伝えられている。
田圃と県道の間の小さな用水路に橋を渡す様に長方形の大きな石が置かれている。これが笠となる石で、中央に丸い窪みがあり、誰が置いたのか小石がいくつも置かれていた。田圃の中に立つ立石のてっぺんの突起に、この笠石の窪みをはめ込むように被せて雨乞いをすると伝えている。この雨乞いの風習は今も連綿と続いており、最近では平成6年(1994)に笠石を被せて雨乞い行ったといわれている。秋津(加東市秋津)の住吉神社には「秋津百石踊り」(ひゃっこくおどり)という雨乞い神事が今も残っていて、もとより雨の少ないこの地方では、田畑に降り注ぐ天からの恵みに強い願いを込めていたことが偲ばれる。
「三草ふれあい広場」には、笠石を載せた画像が掲載されている。
|