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「早起きは三文の得」という諺の起源については諸説あるが、一般には奈良を起源とする説や土佐を起源とする説がよく語られている。
・奈良を起源とする説
奈良では古くから鹿は神の使いとし保護されていた。
その鹿がたまたま自分の家の前で死んでいる事がある。そうなると、その家主は罰金として「三文」を徴収されるという掟があった。そこで、家の者は朝早くに起きて家の前で鹿が死んでいないかを確かめた。
もし鹿が死んでいら、その家の者が密かに隣の家の前に死体を動かしたという話もある。
この事から、朝早く起きると罰金三文を払わずに済んだということから、このような諺が生まれたという。
・土佐を起源とする説
その昔、土佐藩山内家の家臣、野中兼山が、治水対策として領内を流れる仁淀川の下流に八田堰の土木工事を行った。
この時、河川敷の堤防の土を固めるため、「朝、早起きして堤防を歩いたものに褒美として三文の金子を与える」とのお触れを出した。
それを聞いた人々はこぞって早起きをして堤防を歩いた。
このことから、早起きは三文の得という諺が生まれたという。
・その他
早朝、往来を歩いていた町人が偶然三文を拾ったことに由来するという話もある。
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神戸市灘区新在家(現在の神戸市灘区南在家町、北在家町界隈)に在った「キモガヘシ本家」では、「キモガヘシ」(きもがえし)という神経症の漢方薬を発売していた。
広告には「腦神経 きちがい(漢方剤)」「昔より名高き良薬 キモガヘシ」「定價 四十銭・一円五十銭・三円五十銭・十二円」「神戸灘区新在家 キモガヘシ本家」「代理店 大阪高橋・丹平賣薬・小林」とある。
Wikipedia「きちがい」
には、「キモガヘシ」の広告が掲載されている。
漢方では内臓は精神とも関連し、肝の亢(こう)ぶりは怒り、興奮等の精神神経症状をもたらすと考えられていた。「キモガヘシ」とは、肝を元の状態に返すという意味から付けられたのだろうか。
「キモガヘシ」は、今でいう「抑肝散」のことであろうか。
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2015年12月6日付の朝日新聞に掲載された「月刊住職」15年12月号(興山舎 東京・港区)の広告に「肉親の骨をゆうパックで寺に送るな!」という記事の見出しがあり、その広告を撮影した画像がツイッターに投稿され話題となった。
実際、遺骨を郵送で受け付け供養する「送骨」なるサービスを行う寺や霊園があるらしい。
「月間住職」によると、遺骨をあたかも荷物のように寺や霊園に送り、後の事は寺や霊園に一任することは体のいい遺棄のように感じられると批判している。
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平成28年(2016)8月10日午前11時20分頃、神奈川県相模原市にある田名向原遺跡公園(同市中央区田名塩田)内にある縄文時代の竪穴住居跡レプリカ1棟が全焼するという事があった。
通行人が公園内から上がる煙を発見、市職員が消防に通報し午後0時50分に鎮火、人的被害はなかった。
全焼したレプリカは、同公園の隣接地で発見された約5000年前の縄文時代中期の竪穴住居跡を展示物として復元したもので、平成21年(2009)より公開されていた。
竪穴住居が全焼 田名向原遺跡. タウンニュース さがみはら中央区版. 2016年8月25日 ほか
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令和4年(2022)8月、中国の四川省徳陽市広漢県にある古代遺跡「三星堆遺跡地」でCCTV(中国中央電視台、中華人民共和国国営の公共放送テレビ局)の記者が穴に落ち、遺物を破損したのではないかという疑惑があった。
当時、この記者は神話の中の動物を形象化した大きさ1メートル程度の青銅遺物が発掘されたことを報じていた。
真偽については不明。
中国博物館観覧客のもみ合いに…陳列台から落ちた古代遺物. 中央日報/中央日報日本語版. 2023年1月27日
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令和4年(2022)10月17日17日午前9時半頃、京都市東山区の東福寺(同市東山区本町15丁目)で、文化財保護団体職員の男性(30)が運転する乗用車が国重要文化財の木造建築「東司」(とうす)に衝突、出入り口の扉を壊した。
東司は室町時代前期に建てられ、現存する国内の禅寺で最古の便所として知られる。
京都府警東山署によると、壊れたのは東司の出入り口の木製の扉(縦約2.4メートル、横約2.8メートル)。扉に背を向けるように停車していた車を発進する際、ギアがバックに入っていることに気づかないままアクセルを踏み、扉を壊して東司の内部に突っ込んだ。運転していた男性が110番に通報した。
寺や府文化財保護課によると、東司は寺の100人以上の修行僧が一斉に駆け込んでいたことから「百雪隠」(ひゃくせっちん)という別名を持つ。実際に一度に使用できるのは40人までで、深さ約30センチの穴でできたトイレ約20個が2列に並んでいる。明治初頭まで実際に使われていたとみられる。
明治35年(1902)、日本政府によって国の重要文化財に指定されている。
日本最古のトイレ」に車突っ込み扉壊れる 京都・東福寺の「東司」. 朝日新聞. 2022年10月17日
国重文で現存最古の便所「東司」に車突っ込み損壊 京都・東福寺. 毎日新聞. 2022年10月17日
「日本最古のトイレ」に車突っ込み損壊 東福寺の重文. 産経新聞. 2022年10月17日
京都・東福寺、重要文化財のトイレに車突っ込み扉損壊 日本最古「誤ってアクセル」. 京都新聞. 2022年10月17日 ほか