極 私 的 覚 書 [陸]



2024年(令和6年)8月21日に発生した令和6年台風第10号(アジア名「Shanshan(サンサン)」)は、当初北上して東海地方に進むと思われていたが、29日8時ごろに鹿児島県薩摩川内市付近に非常に強い勢力で上陸、そのままゆっくりと東に進んでおり、日本列島を縦断すると予想されている。
同月30日、X(旧 Twitter)を中心にSNS上では「台風(が)消滅(した)」という“誤情報”が次々と投稿された。
台風の目が屋久島の「宮之浦岳」という標高1900mの高い山に衝突して強い摩擦を受けたことにより急速に衰弱、加えて気象衛星ひまわりの画像上で台風の渦が見えにくくなっていることからこのような話が出たと思われる。
台風は急速に衰弱したが、実際には台風は消滅しておらず、関東方面に暖かく湿った空気を送り続けており、熱帯低気圧に変わる見込だが、構造は台風と何ら変わることはなく、中心付近の最大風速が約17m未満になって呼称が変わるだけのことである。


2024年2月27日、タイのチョンブリー県の寺院で覚醒剤を使用し暴れ回った男にブッダ像の頭が突き刺さり死亡するという事件があった。
亡くなったのは同県バンブン地区で暮らすエク(49)という男。エクは2月27日、地元の寺院で友人で僧侶のベストさんと共に覚醒剤を使用。興奮状態となったエクはやがて友人であるベストさんに暴行。ベストさんは寺院から逃げ出し、警察に通報した。
その間、エクは寺院内の銅像を次々に破壊し、本堂に立て籠った。警察が到着したことを知ったエクは、本堂の窓と扉全てを施錠。警察はエクが銃を所持しているかも知れないとしばらく本堂の外で様子を伺った。その後、警察がエクに投降するように説得したが、何の反応も返ってこなかった。そこで警察がドアを破壊し本堂内に突入すると、床には辺り一面血の海となり、その中心で倒れているエクを発見したという。警察が意識を確認したところ、エクの体にはブッダ像の頭頂部の鋭利な突起が突き刺さっており、司法解剖の結果、仏像はエクの心臓と肺を貫いており、死因は失血死だった。
警察から逃れようとしたエクが、本堂内に祀られている大きな仏像によじ登っていたところ滑り落ち、その衝撃で壊れた仏像が刺さったのではないかと考えられている。
人々は口々に「バチが当たった」と言ったという。

「寺院で覚醒剤を使用し暴れ回った男 仏像が刺さり死亡に「バチが当たった」」 ニコニコニュース 2024/03/18


2015年12月、千葉県いすみ市の大原消防署の男性消防隊員4人が火災で全焼した住宅のベランダから石製のテーブルの天板を盗むという事件があった。まさに世にいう「火事場泥棒」を地で行く犯行だった。
夷隅郡市広域市町村圏事務組合消防本部によると、民家火災は10月10日にいすみ市内で発生。焼け跡は放置されており、12月11日午前、付近の住民から「強風でトタン板がはがれそうだ」との通報があったため、同日午後1時に大原消防署から2消防隊計8人が出動、トタン板をロープで固定し帰署した。
一旦は消防署に戻ったが、そのうちの1消防隊4人が同日午後5時半、テーブルの天板を盗むために消防車で再び現場に戻っていた。 焼け跡2階ベランダにあった円形の石製のテーブルの天板(直径約90センチ、厚さ約3センチ)を隊員2人で下ろして盗み出した。
同本部への投書で発覚。2016年3月1日、同組合消防本部は窃盗事件としていすみ警察署に届け出。
同月15日、同組合消防本部は天板を盗んだ消防司令(46)と、盗むことを知りながら協力した隊長の消防司令(55)を懲戒免職とし、盗むことを知った段階で止めなかった部下の消防副士長(26)、消防士(21)を減給1ヶ月(10分の1)の懲戒処分としたと発表した。処分はいずれも14日付。
自宅に天板を持ち帰った消防士は事情聴取に対し、「どうせ捨てるからもったいなく、欲しいから持っていった」と話しているという。

「消防士4人“火事場泥棒” 消防車でテーブル盗む 大原消防署」 千葉日報 2016/03/01
「火災現場跡から窃盗 消防司令2人懲戒免職 千葉」 産経新聞 2016/3/16
「4人の消防隊員が火災現場からテーブル盗む」 SEcurity House 防犯ブログ  2016/03/18



聖徳太子の愛犬の名前は「雪丸」(或いは「白雪丸」)。
雪のように真っ白な犬だったことからこの名前がついたといわれている。
「雪丸」は人語を理解することができ、聖徳太子と会話が出来たといわれている。経を読むことも出来たという。
犬の石像を研究する小佐々学医師によると、雪丸は日本古来の雑種の可能性が高いという。


西郷隆盛の愛犬の名前は「ツン」。
ツンはメスの薩摩犬(絶滅)で、耳や尻尾がツンツンしていたため、元の飼い主が「ツン」と名付けたといわれている。
上野駅の西郷隆盛像が連れている犬は「ツン」と言われているが、モデルとなった犬は海軍大将、仁礼景範(にれ かげのり)の愛犬「サワ」であり、銅像の犬の姿形はツンではない。


夏目漱石の愛犬の名前は「ヘクトー」。
謡の師匠から生まれたばかりの仔犬をもらい受けた漱石。子どもらが犬に呼び名がないと困るというので、ホメロスによって作られたと伝えられる、最古期の古代ギリシアの長編叙事詩「イーリアス」に登場するトロイの英雄「ヘクトール」(古代ギリシャ語: Ἕκτωρ, Hektōr、 ラテン語: Hector)の名前を取りヘクトーと名付けた。
大正3年(1914)10月31日、ヘクトーは池に落ち亡くなる。漱石は『吾輩は猫である』のモデルとなった猫(後述)の墓のそばにヘクトーの墓を作り、白木の小さい墓標に「わが犬のために」と記し、次の句を添えた。

秋風の聞こえぬ土に埋めてやりぬ


愛犬に古代ギリシアの英雄の名前を付けた漱石だが、飼い猫には名前を付けず、単に「ねこ」と呼んでいた。
有名な漱石の作品『吾輩は猫である』の冒頭にも「吾輩は猫である。名前はまだない。」とある。「ねこ」はヘクトーの死の6年前の明治41年(1908)9月13日に物置の古いかまどの上で死んでいるのを発見された。
「ねこ」は自宅の裏庭に丁寧に埋葬されて、白木の墓標の表に「猫の墓」と書かれ、裏には漱石の追悼の句が記された。

此の下に稲妻起る宵あらん




Back

Index

Next